活動報告書や自己PRを書くとき、
「真面目にコツコツやってきました」「責任感があります」「リーダーシップを発揮しました」
――そんな“優等生っぽい言葉”を書いていませんか?
たしかに悪くはないのですが、それだけでは弱いのです。
「立派なことを書こう」とするほど浅くなる
面接や添削でよくあるやりとりがあります。
「あなたの長所は?」
「忍耐力です」
「その忍耐力が発揮された具体的なエピソードは?」
「……えーと……」
こうなると、評価はガクンと下がります。
つまり、「立派な言葉を先に決めて、あとから話を合わせようとする」のは逆効果なのです。
本当の強みは、“事実”から逆算する
そこでおすすめしたいのが、「成功体験リスト」を作ることです。
これは、自分の強みを“でっちあげる”のではなく、“見つけ出す”ための方法です。
成功体験リストの作り方
やることはシンプル。
ノートを開いて、以下の形でエピソードをできるだけたくさん書き出してみましょう。
「いつ、何をしたら、誰に、何を言われた(された)」
たとえば:
- 「中3の文化祭で劇の脚本を書いたら、クラスメイトに“泣けた”と言われた」
- 「小5の自由研究が学校代表の展示に選ばれた」
- 「中1の冬休み、祖母の家の障子を張り替えたら1万円もらった」
- 「高2の文化祭でピタゴラスイッチを作って展示したら、地元のテレビで紹介された」
これが、あなたの強みが“発揮された瞬間”です。
ポイントは「他人の評価」
このリストが優れているのは、“自分の感想”ではなく“他人からのフィードバック”が入っていることです。
- 「がんばった」→ 感想
- 「ありがとうと言われた」→ ギリギリOK
- 「選ばれた」「表彰された」「お金を払ってもらった」→ 社会的評価として強い
つまり、他人が“わざわざ言葉にしてくれたこと”=あなたの勝ちパターンなのです。
書き出してみると、意外な傾向が見えてくる
10個、20個と書き出していくと、「なんか似たようなエピソード多いな…」ということに気づきます。
- いつも「説明がうまい」と言われている
- 小さいころから「こだわりが強い」と何度も言われていた
- 気づけば毎年「まとめ役」を任されていた
この“繰り返し褒められているポイント”が、あなたの本当の強みです。
それが見つかれば、自然に自分らしい活動報告書が書けるようになります。
まとめ:あなたの強みは、あなたの中にある
- 「真面目にコツコツ」では、他人と差がつかない
- 強みは「でっちあげ」ではなく「掘り起こす」もの
- 成功体験リストは、過去の“褒められた瞬間”を見える化するツール
- 同じことで何度も評価されていれば、それがあなたの“勝ちパターン”
次回は、この「強み」をどうやって自己PR文として形にするかをご紹介します。
“得意な人にしか語れない話”に仕上げて、大学の先生に刺さる文章をつくりましょう!お楽しみに!