「書けた!」と思って安心するのはまだ早いかもしれません。
志望理由書には、“見えない差”が生まれるポイントがいくつもあります。
今回は、合否を左右する仕上げのポイントを整理しておきましょう。


内容編:志望理由書の「中身」はここを見直す(重要度順)

① 将来の職業が具体的に書かれているか

志望理由書の出発点は、「自分がどんな将来を目指しているか」です。
あいまいな表現ではなく、「こうなりたい」「こういう分野に進みたい」と言い切れているか確認しましょう。

② その職業が誰の役に立つかを考えているか

「社会的意義」が書かれていると、ただの憧れではなく、本気で向き合っていることが伝わります。

③ 自分が向いている理由に“行動”があるか

「なりたい」だけでは弱いです。「だから行動した」という実績(読んだ・調べた・やってみた)を入れて、信頼度を高めましょう。

④ この大学でなければならない理由があるか

体験授業・オープンキャンパス・教授の著書など、自分だけの接点が書かれているかを確認しましょう。

⑤ 大学で学びたいことが具体的か

専攻分野の内容に加え、実践的なスキルや活動も書けていると説得力が増します。将来像から逆算できていれば完璧です。


表現編:文章の“見た目”と“印象”を整える

・文体は「です・ます」でも「である」でもOK

ただし、字の印象とセットで考えるとよいです。
字がきれいな人が「です・ます」で書くと「育ちのいい人」という印象を与えますが、字の汚い人が「です・ます」で書くと「幼稚な人」と思われてしまいます。字に自信がない場合は「である」で大人っぽく見せる方が効果的です。

・主語と述語は合っているか?

「〜したい。という理由である。」など、構文が崩れていないかを最終確認しましょう。

・1文が長すぎないか?

読み手は大学の先生です。専門家であるほど、論理的な文を好みます。1文はなるべく60字以内で切るのが理想です。


現実編:今どきの“注意点”

・AIで書いた志望理由はバレる

ChatGPTなどの文章は「一般的」で「自分の情報が入っていない」ので、面接で聞かれると答えられなくなります。
大学側も「本人が書いたかどうか」を確認する質問を用意しています。

・保護者や先生の“代筆”にも要注意

昔からよくある代筆。丁寧すぎる文体、不自然に大人びた表現は見抜かれます。
本人の言葉・本人の経験・本人の行動を書くことで、信頼される志望理由書になります。


心構え編:「落ちないため」ではなく「進みたいから書く」

最後に、志望理由書は安全策を書く場所ではなく、挑戦するための武器です。

「どうせ無理かも」と思って志望校のランクを下げて書くより、
「本当にここに行きたい」と思える大学のために全力で書いた方が、気持ちも伝わります。

周りの先生や親が「そんなレベル高すぎじゃない?」と言っても、本気で調べて、自分の言葉で書いた志望理由書は強いです。


最終チェックまとめ:提出前のチェックリスト

✅ 将来の職業が書かれているか
✅ 社会的意義にふれているか
✅ 行動で“本気”を見せられているか
✅ 「この大学じゃなきゃダメ」な理由があるか
✅ 学びたいことが具体的か
✅ 文体・構文・長さに気をつけているか
✅ AI任せ・他人任せになっていないか


これで、志望理由書のシリーズは完結です!
次は「活動報告書の書き方」へとバトンを渡していきます。
部活もボランティアも、どんな経験でも“価値ある報告”に変わります。ぜひ引き続き読んでくださいね。

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