「志望理由書はなんとなくイメージできるけど、“活動報告書”って何を書けばいいの?」
そんなふうに感じている人、多いのではないでしょうか。
活動報告書、自己PR書、自己推薦書…。大学によって呼び方はいろいろありますが、基本的にはどれも“自分の過去を語る書類”です。
志望理由書は“未来”、活動報告書は“過去”
まず、志望理由書との違いをはっきりさせましょう。
書類名 | 書く内容 | 目的 |
---|---|---|
志望理由書 | 将来の夢・学びたいこと | 「なぜこの大学なのか」を説明する |
活動報告書など | 過去の経験・行動 | 「自分がどんな人間なのか」を伝える |
つまり、志望理由書が“これからどうなりたいか”を語るものなら、活動報告書は“これまで何をしてきたか”を語るものなのです。
大学の先生は、「この子はどんな過去を積み重ねてきた人なのか」を見たいと思っています。
それが、「この子に4年間任せても大丈夫か」の判断材料になるからです。
活動報告書は「自分の説明書」
では、何を書けばいいのか?
答えはシンプル。自分がどんな人なのかを、エピソードを使って伝えることです。
とはいえ、「特別なことなんてしていない…」と感じている人も多いはず。
でも安心してください。派手な実績がなくても、十分アピールできます。
たとえば――
- 「初戦敗退が当たり前だったチームが、最後の大会で2回戦まで進んだ」
- 「毎回忘れ物をしていた自分が、工夫して1か月間0回になった」
- 「誰にも言えなかった趣味を極めたら、テレビの取材を受けた」
そんな“小さな成功体験”の中に、工夫・努力・学び・成長が詰まっています。
「がんばった」だけじゃ伝わらない
注意したいのは、「がんばりました!」という言葉では評価されないということ。
大事なのは、「どんな工夫をしたのか」「何に気づいたのか」「どう変化したのか」。
たとえば――
「顧問に言われたとおり練習したらできるようになりました」
これは、ただ“従っただけ”なので本人の成長とは言えません。
「ミーティングで“こうしたら守備が安定するのでは”と提案し、実際にうまくいった」
これなら、自分で考えて行動し、チームに貢献したことが伝わります。
活動の範囲はもっと広い
「でも部活も成績も普通だし…」という人に伝えたいことがあります。
活動の対象は学校だけじゃないんです。
- 趣味(釣り、DIY、鉄道研究、プログラミング)
- 習い事(ピアノ、書道、武道、絵画)
- 家での役割(弟の勉強を毎日見ていた、祖父母の介護を手伝っていた)
- SNS活動(作品を公開してバズった経験など)
中には、「珍しい爬虫類を何種類も飼っている」というマニアックさを前面に出して農学部に合格した生徒もいます。
本人は「学校と関係ないし、クラスで言ったらドン引きされるし」と隠していましたが、大学の先生はむしろ、そういう“自分の世界を持っている人”を求めています。
まとめ:「活動報告書」は“自分らしさ”を語る場
- 活動報告書(自己PR書)は、自分の過去の行動で人柄を伝える書類
- 派手な実績がなくても、エピソードの中にある“成長”を見せれば十分評価される
- 趣味・家庭・学校外の経験も立派な活動
- 精神論ではなく、具体的な行動と変化を伝えよう
- 他人と違うことを恐れずに、“あなたらしさ”を表現しよう
次回は、「何を書けばいいかわからない」人に向けて、ストーリーの作り方と、“がんばった”を具体化するヒントをお伝えします!お楽しみに!