志望理由書で差がつくポイントの一つが、「なぜこの大学なのか?」という問いにどれだけ説得力をもって答えられるかです。
ところが実際には、「パンフレットに書いてあった内容をそのまま書いてしまう」という人がとても多いのです。
それでは、大学の先生の心は動きません。
パンフレットの内容は、みんな見ている
「貴学は設備が整っており、海外研修が充実していて…」
これ、何が問題かというと、誰にでも書ける内容だということです。
同じ学部を志望している人なら、全員が同じパンフレットを読んでいます。
そこに書かれている情報をそのまま書いたところで、「この大学を選んだ理由」にはなりません。
先生たちは、「他の大学ではなく、なぜうちなのか」を知りたいのです。
差がつくのは「パンフレットの外側」
では、どうやって“あなただけの理由”を見つければいいのでしょうか?
答えはシンプルです。
パンフレット以外の情報に目を向けることです。
たとえば…
- オープンキャンパスで体験した授業や教授の話
- 卒業生の進路やインタビュー記事
- 教授が書いた本や研究テーマ
- 学生が運営しているプロジェクトやイベント
こうした「自分で調べた」「自分で体験した」情報**を使えば、オリジナリティのある志望理由が書けます。
「◯◯教授に教わりたい」はもう常套句
以前は、「◯◯教授に教わりたいです」と書くだけで印象的でした。
でも、今ではこれを使う人があまりに増えすぎて、インパクトが弱くなっています。
しかも、「ただ本を読みました」「講義を聞きました」だけでは不十分です。
重要なのは、その体験をきっかけに、自分がどう動いたかです。
「この本を読んだあとに、さらに自分で調べてみました」
「授業を聞いて興味を持ち、自分でも◯◯をやってみました」
そんなふうに、自分の行動にまでつながっていれば、本気度が伝わります。
他大学と比較して「それでもここ」と言えるか
志望理由に深みを出すには、他の大学と比較したうえで選んだことを示すのが効果的です。
「◯◯大学も検討しましたが、そちらは◯◯が弱く、自分のやりたい△△を学ぶには貴学の方が適していると考えました」
こう書けると、「ちゃんと比較・検討してこの大学を選んでいるんだな」という信頼感につながります。
まとめ:「この大学でなければならない理由」のつくり方
- パンフレットの内容は“みんなが使う”、だから差がつかない
- 自分で調べた情報、体験したことを入れると説得力アップ
- 教授への憧れよりも、「そこから自分がどう動いたか」が重要
- 他大学との比較ができていれば、選んだ理由に深みが出る
次回は、「オープンキャンパスの活かし方」がテーマです。
ただ行くだけでは意味がありません。授業をどう聞く?質問はどうする?名前を覚えてもらう工夫まで、戦略的な参加方法をお伝えします!