推薦入試や総合型選抜の時期が近づいてくると、「志望理由書を書かなきゃ」と焦る人も増えてきますよね。
けれど実際に書き始めてみると、手が止まる。進まない。何を書けばいいのかわからない。そんな経験はありませんか?

今回は、志望理由書が書けない高校生に共通する原因と、そこからどう抜け出すかについてお話しします。


「やりたいことがないから書けない」

志望理由書が書けない一番の原因。それは――
将来の職業が決まっていないからです。

多くの高校生が、志望理由書を「過去のきっかけ」から書こうとします。
「小さいころから◯◯に興味があり…」「中学のときの体験がきっかけで…」という作文のような書き出し。

でも実は、それ、NGです。

推薦入試や総合型選抜で求められているのは、これから何を学びたいか、そして将来どうなりたいか。
つまり、志望理由書は「未来」の話をする場所なのです。


正解は「将来の職業」から逆算する

志望理由の正しい構造は、こうです。

将来◯◯という仕事をしたい。
そのためにこの学部で△△を学びたい。

ここで初めて、「だからこの大学を志望する」が出てきます。
つまり、大学ありきではなく、「仕事 → 学び → 大学」の順で考えるのが正解です。


そもそも職業を知らない

でも実際には、多くの高校生がこう言います。

「将来やりたいことがまだ決まっていないんです…」

無理もありません。
今の高校教育の中で、職業について考える機会はあまりないし、親や先生も「とりあえず大学に行け」と言うだけで、仕事についての具体的な話はしてくれません。

けれど、大学は将来の職業につながる「通過点」です。
職業を決めずに大学を選ぼうとするのは、行き先も決めずに電車に乗るようなもの。降りる駅がわからないまま、志望理由を書こうとしても書けるはずがないのです。


ではどうすればいいか?

まずは、高3の夏までに「仮のゴール」を設定しましょう。
将来の職業を完璧に決める必要はありません。
途中で変わっても大丈夫。でも、いまの時点で「今はこれに興味がある」「これを目指してみたい」という方向性を持っておくことが大切です。

興味のある業界、仕事、社会問題など、なんでもいいので、まずは幅広く情報を集めてください。

親や先生が言う「安定している」「将来つぶしがきく」だけで決めないこと。
10年後には、今ない仕事がたくさん生まれている時代です。
親世代の価値観は、あなたの未来には通用しません。


まとめ

  • 志望理由書が書けないのは、「将来の職業」を考えていないから
  • 書くべき構造は「将来の仕事 → 学ぶべきこと → 大学選び」
  • 「仮のゴール」でもいいから、進みたい方向を決める
  • 親や先生の意見に縛られすぎず、10年後の社会に目を向けよう

次回は、志望理由の正しい書き方の型とNG例を紹介します。
「書き出しはどうする?」「憧れはアリ?ナシ?」――そんな疑問を一つずつ解消していきます。

どうぞお楽しみに!

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