昨年末にインタビューしていただいた記事がNewsPicksに掲載されました。
総合型選抜入試の専門家として、「偏差値ヒエラルキーに囚われて、子どもの才能を見落としていませんか?」という話をしています。
NewsPicks 【データで考える】2035年「超・全入時代」、学歴の未来
取材のお話をいただいたとき、不思議なことを聞かれました。
「総合型選抜の比率が高まり、中学受験を志望する家庭が増えていますが…」
はて?
大学入試で総合型選抜の比率が増えているのは事実。でもそれって中学受験の志望者増加と関係ある?
尋ねてみたら、こういう理屈でした。
大学入試で総合型選抜の割合が増え、一般入試の枠が狭まっている。
→総合型選抜って一芸入試? 何なのかよくわからない。
→不透明な大学入試を避けるために、大学付属の中学を目指す。
あとで塾を経営している友人に聞いたら、中学受験の世界ではこれが普通だそうです。
私からすると、
総合型選抜ほど勝ちやすいゲームはないのに!
志望理由書と活動報告書、そして小論文と面接。
それぞれに「評価基準」があって、正しい対策をすれば高確率で合格できます。
なのに「総合型選抜は不透明」って・・・
と怪訝に思っていたら、ここにも理由がありました。
いま子どもの中学受験を考える世代の親御さんたち(30代後半〜40代前半)が大学受験を経験した2000〜2010年頃って、まだAO入試がマイナーな制度でした。
大学も試行錯誤していて、出題や選抜方法がコロコロ変わっていましたね。
予備校でも「AO入試は不透明なもの。博打みたいなもの」という扱いでした。
この時代に一般入試で勝ち抜き、親になった世代からすると「なぜ得体のしれないAO入試が総合型選抜と名前を変えてはびこってるの?」と思うのも当然かも知れません(笑)
でも、時代はかなり変わりました。
出題形式や出題内容はかなり洗練され、いまや「形を変えた学力試験」となっています。読解力、思考力が問われます。
大学入学後の成績や就職でもAO入試組は一般入試組に負けていないことも明らかになってきました。
だからこそ、難関大学までもが総合型選抜の枠を広げているわけです。
そんなNewsPicks for kids世代の親御さんに、大学入試の新常識を知ってほしいという思いも込めてインタビューにお答えしています。
錚々たる有識者に挟まれて大変恐縮です(笑)
有料記事というのが更に恐縮ですが。
代々木ゼミナール講師時代、小論文を「文章表現ではなく問題解決の科目」と再定義することで合格率を倍増。総合型選抜・学校推薦型選抜の個別指導では早慶医学部を含む第一志望合格率が9割を超える。1万5千本以上の添削指導を通して受験生の「書けない心理、伝わらない原因」を知り尽くす。
そのノウハウをまとめた参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」(KADOKAWA)はシリーズ25万部超のベストセラーとなる。またNHK Eテレ「テストの花道」出演、朝日小学生新聞・朝日中高生新聞の連載などメディアでも活躍。
現在は文章スキルと問題解決の講師として大手企業の社員研修に数多く登壇。受験のみならずビジネスでも通用するメソッドであることを証明している。
東北大学大学院文学研究科修了。合同会社ロジカルライティング研究室代表。
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