国公立大学の前期試験、英数国の入試と小論文入試ではどっちが難しいですか?
大学入試では従来の学科試験(英数国)に代わって小論文・総合問題を出題する大学が増えています。
英数国と小論文、どちらが「難しい」かというのは人によって得意不得意があるので一概には言えませんが、
少なくとも「小論文入試はライバルが少ない」というのは確かですね。
それって、小論文入試の方が倍率が低いという意味ですか?
倍率は大学や学部によるので一概には言えないけれど、少なくとも「小論文はライバルが少ない」ということは確かですね。
理由1 小論文をちゃんと学んでいる人がほとんどいない
英数国社理の5教科は、ほとんどの受験生が高校3年間プラス塾や予備校でみっちり勉強しています。しかも同じ内容を。
みんなが同じゴールに向かって同じ努力をして殺到する状態、これをビジネス用語では「レッドオーシャン(血の海)」といいます。
それに対して、小論文を体系的に教わる機会というのは少ないですよね。
そもそも学校の時間割に「小論文」はないですし、教員免許にも「小論文」という科目はありません。
学校に小論文の専門家がいないため、担任や進路指導の先生が自己流で見てくれるだけというのが現状です。
誰も正しく学んだことがない分野で、もしも自分だけ「小論文の正解」を知っていたら?
実質的にライバルのほとんどいない、めちゃくちゃ楽な試合になります。
これをビジネス用語では「ブルーオーシャン」と呼びます。
理由2 小論文が得意な人は総合型選抜ですでに抜けている
ただ近年は総合型選抜の割合が増えているため、学校で小論文対策をするところもあります。
先生同士で小論文の研究会をやったり、予備校から小論文の先生を呼んで講習会を開いたり(私もよく全国の高校に行きますよ)。
そのため、小論文が得意な高校生が増えているのも事実です。
さっき言ってた「ライバルがいない」という話と矛盾してません?
大丈夫!
小論文が得意な高校生は、総合型選抜ですでに合格しています。
彼らが一般入試で競争相手になることはありません。
ゆえに、正しく準備した人にとっては倍率関係なく「小論文入試はブルーオーシャン」なんです。
あくまでも「ちゃんと学べば」無敵ということですね!
共通テストが終わってからの1か月、ブルーオーシャンを目指します!
代々木ゼミナール講師時代、小論文を「文章表現ではなく問題解決の科目」と再定義することで合格率を倍増。総合型選抜・学校推薦型選抜の個別指導では早慶医学部を含む第一志望合格率が9割を超える。1万5千本以上の添削指導を通して受験生の「書けない心理、伝わらない原因」を知り尽くす。
そのノウハウをまとめた参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」(KADOKAWA)はシリーズ25万部超のベストセラーとなる。またNHK Eテレ「テストの花道」出演、朝日小学生新聞・朝日中高生新聞の連載などメディアでも活躍。
現在は文章スキルと問題解決の講師として大手企業の社員研修に数多く登壇。受験のみならずビジネスでも通用するメソッドであることを証明している。
東北大学大学院文学研究科修了。合同会社ロジカルライティング研究室代表。
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